4月から

こんにちは。方波見です。2025年度が始まり、気がつけばもう9月半ば。今年の夏は例年になく暑い日が続きましたね。

国立音楽大学ディプロマコースを修了し、長崎と関東の行き来も落ち着いて、ホームページの更新をゆっくり丁寧に…と思っていたのですが、珍しくバタバタしてしまい、あっという間に秋を迎えていました。この半年は私事も含めて本当に様々な出来事があり、とても凝縮した時間でした。

思い返すと、3月末に恩師の突然の訃報に接し、しばらくご無沙汰していたことを悔やみました。
「口で言うのは簡単よ、実際にやらなきゃ」「人の顔色なんて気にせず、自分でやってみたらいいのよ」。一緒に過ごせた時間は短いものでしたが、2人きりで音楽のことはもちろん、たくさんのお話をさせていただけたことがぶわっと蘇ってきます。コツコツでも、大胆に実践されていたお姿を思い出し、自分もまた奮い立ちました。

現在は、まもなく本格的に始まる長崎市アウトリーチ事業の準備や練習に取り組んでいます。さらに地元・茨城で吹奏楽の地域展開に関わらせていただくこととなり、実家の仕事を手伝う折にはそちらにも参加しています。

書きたいことがたくさん溜まっているので、これから少しずつ綴っていければと思います。

国立音楽大学ディプロマコースを終えて

こんにちは、方波見一真です。

2019年から5年間通ったディプロマコースを先日修了しました。

修了試験が終わった3月には、最後のレッスンがあり、その後なんと田中靖人先生が美味しいイタリアンを予約してくださり、送別会を開いてくださいました。

先生には本当にたくさんのことを学ばせていただき、支えていただきました。感謝してもしきれません。

今回は、ディプロマコースに通うことになったきっかけや、靖人先生の元で学んだ5年間を振り返ってみようと思います。

国立音楽大学ディプロマコースについて

国立音楽大学のディプロマコースは、大学卒業後にさらに専門的な音楽教育を受けるためのコースです。演奏技術の向上を目指し、専攻実技のレッスンを年間20回受けることができるほか、大学の施設(図書館・練習室など)も利用できます。修了試験に合格すると、ディプロマ(専門課程修了証)が授与されます。

修了試験は指導教員と相談の上、2年次以降に受けることができます。私は最初から、在籍可能な最大の5年目で修了試験を受けると決めていました。

田中靖人先生との出会い

私が初めて買った吹奏楽のCDは、東京佼成ウインドオーケストラの『アーノルド・セレブレーション』でした。その中に収録されていたアーノルド作曲のアルトサクソフォン協奏曲でソリストを務めていたのが田中靖人先生。当時、中学1年生だった私は、吹奏楽コンクールでアーノルド作曲の『第六の幸福をもたらす宿』を演奏していたこともあり、この曲を目当てにCDを購入しました。ところが、収録されていたサクソフォン協奏曲を聴いて衝撃を受けました。艶やかで奥深い響き、勇ましさや儚さを感じさせる表現力に圧倒され、何度も繰り返し聴いたのを今でも覚えています。

その後、中学卒業後は常総学院、東海大学へ進学し、ご縁があって長崎に移住しました。移住後すぐに、靖人先生と仕事でお会いする機会があり、ご挨拶させていただきました。初めて直接お話しした時、とても気さくに話してくださり、すぐに名前を覚えていただいたことに驚きました。まさか、その後指導を受けることになるとは夢にも思っていませんでした。

ディプロマコース入学を決意

長崎に移住してからは、高校生から音楽大学への進学やソロコンテストの出場するためのレッスンなどの相談を受ける機会が増えました。

長崎に移住しても音楽を研鑽することは続けていましたが、「本当にこのまま人に教えていいのだろうか?」という不安が常にありました。それが日に日に大きくなっていく日々でした。

そんな時、田中靖人先生が国立音楽大学に着任され、新たにディプロマコースができると知りました。最初にご紹介した通りこのコースでは、年間20回の専攻実技レッスンを受けることができ、付属図書館や練習室も利用可能です。さらに、LCCが成田-長崎間を頻繁に飛んでいたので、「これならなんとか通えるかも」と考えました。

思い切って友人を頼りに靖人先生に連絡を取ってみたところ、先生は私のことを覚えていてくださり、「希望してくださるなら、ぜひ僕のクラスに来てください」と言ってくださいました。その言葉が本当に嬉しくって嬉しくって。

そして、2020年の2月に入学試験を受けて無事に合格して2020年度から通うことになります。そう、丁度入学試験は新型コロナウイルスが世の中を騒がし始めた頃でした。

書き始めるときりがなくなって。どんどん長くなってしまいますね。

実際にディプロマコースに通い始めてからのお話は、また後日お話させていただきますね。

3/9ミニコンサートを終えて

こんにちは。方波見一真です。

先日は長崎市三和公民館のミニコンサートにお越しくださりありがとうございました。

多くの方に足を運んでいただき、心より感謝申し上げます。

星に願いを演奏時、一年間お世話になったピアニストの樋口 梨絵さんと

ミニコンサートでは、以下の楽曲を演奏いたしました。

  • 挾間美帆さん 編曲「星に願いを」
  • 小六禮次郎さん 作曲「SAKURA」
  • ドゥニ・ベダールさん 作曲「ファンタジー」

これらの楽曲は、令和6年度のアウトリーチ事業のプログラムでも演奏した曲目です。私のアウトリーチのテーマは「想像」。その中で、「SAKURA」と「ファンタジー」は核となる楽曲として組み込んでいました。

今年度のアウトリーチ活動の集大成として、この2曲をミニコンサートでも演奏したいと思い、プログラムに取り入れました。

ドゥニ・ベダールの「ファンタジー」に思うこと

ドゥニ・ベダールさんの「ファンタジー」は、人間のさまざまな感情が織り込まれているように感じています。

楽しいこと、悲しいこと、寂しさや痛みを抱えながらも、やがて「家(テーマ)」へと戻り、そこからまた前を向いて歩んでいく——そんな心の動きが描かれているように思います。そして最後には、「どうにかなるさ、ちゃんちゃん」とでも言うように、軽やかに終わるところも魅力に感じています。

「SAKURA」を選んだ理由

SAKURA演奏時

「ファンタジー」の前にどんな曲を演奏すれば、より「想像」を膨らませてもらえるだろうかと考えたとき、選んだのが「SAKURA」でした。

桜は日本人にとって特別な存在と言えるのではないでしょうか。

そして、単に「桜」といっても、世代や経験によって抱くイメージはさまざまです。例えば、私の親の世代にとっては紅白歌合戦の桜吹雪を思い起こさせるかもしれませんし、また卒業シーズンの別れを象徴するものとして捉えられることもあるでしょう。

そのように、桜にはさまざまなイメージがあるからこそ、「ファンタジー」へとつながる重要な役割を担うものとして、「SAKURA」をプログラムに組み込みました

そして、今回のミニコンサートで、ゲストステージの前にゲストが登場するのは異例のことでしたが、どうしても穏やかに慎ましく「SAKURA」をクラシックギターとともに演奏したいという思いがありました。

泉さん、松田さんにご相談したところ、快く承諾してくださり、今回の共演が実現しました。このような機会をいただけたことに心から感謝しています。

アンサンブルステージ

最後には、共演者全員でのアンサンブルステージ。

  • 「翼をください」
  • チック・コリアの「スペイン」
  • アンコールの「Nagasaki Green & Blue」

フルート、ギター、バスクラリネット、アルトサクソフォン、ピアノという珍しい編成でのアンサンブルは、とても楽しい時間でした。

終演後に出演者全員と

今回のミニコンサートでは、日頃から長崎市や全国でアウトリーチ活動をされている方々と共演でき、貴重な学びを得ることができました。

来年度も長崎市アウトリーチ事業登録アーティストとして活動を続けていきますので、皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

本当にありがとうございました!

3/9ミニコンサートfeaturing泉真由 × 松田弦

令和6年度は長崎市アウトリーチ事業で長崎市内の小学校や特別支援学校、児童クラブなどに演奏に伺って参りました。

本年度の長崎市アウトリーチ事業の締めくくりとして、3/9(日)に三和公民館のミニコンサートに出演させていただきます。

よろしければお越しくださいね。

※置きチケットの可能、当日券の販売もございます。

日時

2025年3月9日(日)開場13:30 開演14:00

会場

三和公民館ホール (長崎市布巻町88-1)

出演者

泉 真由(フルート)、松田 弦(クラシックギター)、小野 千夏(バスクラリネット)、三浦 蓮月(ピアノ)、方波見 一真(サクソフォーン)、樋口 梨絵(ピアノ)

プログラム

ロンドンデリーの歌/アイルランド民謡
ルーマニア民族舞曲/作曲 バルトーク
ほか
泉 真由(フルート)、松田 弦(クラシックギター)

ファンタジー/作曲 D.べダール
ほか
方波見 一真(サクソフォーン)、樋口 梨絵(ピアノ/共演)

ジ・エンターテイナー/作曲 スコット・ジョップリン
ほか
小野 千夏(バスクラリネット)、三浦 蓮月(ピアノ)

トッカータ/作曲 リュカ・ドゥバルグ
ほか
三浦 蓮月(ピアノ)

スペイン/作曲 チック・コリア
ほか
泉 真由(フルート)、松田 弦(クラシックギター)、
方波見 一真(サクソフォーン)
小野 千夏(バスクラリネット)、三浦 蓮月(ピアノ)

※プログラムは変更になる可能性がございます。予めご了承ください。

入場料

全席自由 一律500円

※未就学児の入場はご遠慮ください
※前売券が完売の場合、当日券の販売はありません

チケット取扱い

1月10日(金)チケット販売開始

ローソンチケット(Lコード:81751)、チケットぴあ(Pコード:287-461)、ベネックス長崎ブリックホールチケットカウンター、絃洋会楽器店、くさの書店チトセピア店、長崎市文化振興課(長崎市役所9階)

長崎市アウトリーチ事業

みなさんこんにちは。サクソフォンの方波見一真です。

久しぶりに投稿致します。

この度は令和6年度、令和7年度の長崎市のアウトリーチ事業で活動させていただくことになりました。

6月中旬にはアウトリーチ事業に先駆けて、ブリックホールサポーター全体会で演奏させていただきました。

「長崎ブリックホールサポーター」とは、ブリックホールを中心に行っている市主催の文化事業を応援していただく市民の皆さんによるボランティアスタッフです。

みなさん温かく聞いてくださって嬉しかったです。ボランティアスタッフさんの皆さんのお力添えあっての活動。10月から本格的に長崎市内の小学校などを巡って演奏させていただきます。

皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。



国立音楽大学ディプロマコースに通い始めて

大変ご無沙汰しております。方波見一真です。

2023年10月、今年も残すところ2か月となりました。

2020年のチトセピアの演奏会からあっという間に3年が経とうとしています。

コロナ禍で今後が不安な中、会場に足を運んでくださった皆様には心から感謝しています。ありがとうございました。

今年の9月で長崎に移住し7年が経ちました。

その間、ありがたいことに個人レッスンを希望する生徒さんに恵まれ、サクソフォン専攻で音楽系大学に進学したいとご相談をいただくことが多くなって参りました。

そうなった時に改めて、サクソフォンのエチュードやサクソフォンを学ぶ上での考え方などを見つめなおす必要性を感じ、2020年度から国立音楽大学のディプロマコースに進み、田中靖人先生に師事して、課題に取り組む日々を過ごしています。

靖人先生のレッスンは丁寧で的確。運指や音色の考え方、取り組む楽曲のスタイルについても詳細に教えてくださいます。

そして何よりお手本の演奏がいつも素晴らしく、毎回のレッスンでいつも刺激をいただいています。

ディプロマコースは最大で5年まで在籍できることになっています。

引き続き、靖人先生の元で勉強していきます。

方波見 一真

ご来場いただきありがとうございました。

10月25日、長崎市チトセピアホールで行われました、田中洋太Presents 4人の演奏家 Concert にご来場いただきました、みなさま、まことにありがとうございました。

今回、この演奏会に携わることができ、またたくさんの皆さんに支えていただき開催できたこと、心よりお礼申し上げます。

本日で演奏会から1か月が経とうとしておりますが、ご来場いただいた皆様、出演者関係者ともに新型コロナウイルスの感染の報告はなく、ほっとしております。

油断が許さぬ日々ですが、今後も日々精進して参ります。

この度はまことにありがとうございました。

方波見 一真

松﨑国生さん

私と松﨑国生さんとの最初の出会いは 2014年1月11日(土)のヴァイオリニスト、森悠子さんの弦楽器を習っている子供たちを対象とした、第2回プロペラプロジェクトでした。

私はこの頃、事あるごとに森悠子先生のヴァイオリンの講習会を聴講するため、東京から夜行バスに乗り通っていました。

今後の何かヒントになるものがあると思ったからです。

この講習に本来は松﨑くんも聴講に来ていたようです。

しかし、森先生はいきなり「松﨑くんに楽器を誰かして」と、いきなり松﨑くんを子どもたちと聴講生の前に引っ張りだしたのです。ジェリミアーニのラフォリアとヴィヴァルディの調和の霊感で子供たちをバックに即興でソロを弾いてというのです。松﨑くん本人は、弾き始める前は戸惑いっている様子でしたが、演奏が始まると、なんと楽しそうにヴァイオリンを弾くことでしょう。

またそれが上手で、その即興も面白く楽しいもので、驚いたことを鮮明に覚えています。

それから、何年かしてたまたま聞きに行った東京の演奏会でバッタリお会いして、たまたまその演奏会で松﨑くんのヴァイオリン独奏曲が演奏させたのでした。まさか作曲もされているなんて!とまた驚いたのでした。それからの活躍は彼のホームページを見ての通りです。

昨年、長崎サクソフォンアンサンブルの立ち上げのために、思い切って連絡をとってサクソフォン四重奏のための楽曲を委嘱。「でんでらりゅうば変奏曲」を作曲してくださいました。(この曲はいずれ必ず皆さんにお聞きいただく機会を設けます。)

そのご縁から、私が日頃お世話になっている永源美恵子さん、田中洋太さんをご紹介し、この度の10月25日の演奏会では新たにでんでらりゅうば変奏曲を作曲してくださいました。

急遽、演奏した動画ですが、松﨑さんの面白楽しく、素敵なでんでらりゅうば変奏曲を少しだけお聞きください。本来はここにヴィオラが入る編成です。10月25日は完全版を是非お楽しみください。

方波見 一真

田中洋太さん

この度の10月25日の長崎市チトセピアホールでの公演は、田中洋太さんが発起人となり、まず4人の演奏家が集まりました。

そこから、ゲスト、賛助いただける出演者が増え、コロナ禍中音楽文化継続のために今回の演奏会が少しずつ形になって参りました。

以下の動画で田中洋太さんのBlue&Whiteを聞くことができます。

爽やかでリズム感が豊かな中にも、あたたかさやノスタルジーを感じる田中洋太さんの音楽は、前向きな気持ちにさせてくれます。

当日はBlue&Whiteを始め、想い出、新曲の昊(そら)をお届けする予定です。